「因州和紙の起源」
因州和紙は古くから鳥取県東部の旧国名、因幡の国で生産される手すき和紙の総称であり、現在、鳥取市佐治町と鳥取市青谷町の2ヶ所で受け継がれています。
因州和紙の起源は定かではありませんが、1200年を越える歴史があるといわれています。山々から流れる豊富な清流と、原料の楮など自然の恵みを受けて、因州和紙の生産は年を追って盛んになり、安土桃山時代には御朱印船貿易によって海外にまで輸出されました。
「因州和紙の発展」
江戸時代には、特に因州和紙は藩の御用紙としても、庶民の使う紙としても盛んに生産され、紙座で取引されました。貴重な産品として鳥取藩の手厚い庇護を受けていたことは、紙すきの労働唄として江戸時代から代々伝わる「紙すき唄」でも伺い知ることができます。
明治時代に入ると、近代的な技術の導入や合理的な生産方式が進み、因州和紙を製造する工場数は江戸時代の約500軒から、1300軒以上に増加します。
「因州和紙の進化」
昭和に入ってからは洋紙の生産力が向上したため、因州和紙の生産は衰退していきます。それまで主力製品であった事務用薄葉紙、障子紙等は事務機の台頭や生活様式の激変で壊滅的な打撃を受けました。
しかし、因州和紙は画仙紙等の書道用紙と工芸紙、染色紙に力を注ぎ、その優れた品質は、全国の多くの和紙愛好家や書道家に愛用され、画仙紙・半紙など書道用紙の日本一の産地として全国に名を馳せています。
21世紀に入った今、因州和紙はその伝統技術を基礎とし、立体形状の紙や機能和紙の開発等、新製品の開発に更に力を注いでいます。
1 原料
2 煮る
3 水あらい・さらし
4 ちり取り
5 叩解(こうかい)
6 紙すき
7 脱水
8 乾燥
9 裁断
10 荷造り
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